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1 達制定の趣旨
海上自衛隊における研究開発の概念を確立し、各種研究開発業務の性格、位置付け及び相互の関係を明らかにして、一貫性のある研究開発の推進及び研究開発業務の効率的な運営を図ることを目的とした。
2 達制定に当たり考慮した主要事項
(1) 研究開発範囲の明確化
研究開発実施の範囲を広くとらえ、システム管理、教育技法等までをも含めてすべてを体系化することは、かえって考え方に混乱を生じ、概念自体が不明確になるため、広義の研究開発の概念の中で、達が包括する範囲を、次のとおり設定した(付図第1参照)。
ア 防衛基礎研究
防衛構想、防衛力整備構想及び体制・組織編成等に係る海上防衛の基礎的事項に関する研究
イ 装備体系運用研究開発
防衛構想に基づく将来の装備体系の選定及び運用法の開発に必要な研究並びに現有装備体系の運用法の改善に必要な研究
ウ 装備品等研究開発
将来の装備品等の研究、開発及び現有装備品等の改善に必要な研究
(2) 研究開発業務体系の確立
ア 研究開発態勢の概要
この達においては、用兵及び技術両分野にわたる装備体系開発のハード面及びソフト面の研究開発を一系列内に体系付けるとともに、各種研究開発の性格、位置付け、期待する成果等及び相互の関連を含む業務の流れの明確化に努めた。また、新装備品等の早期戦力化のために、要求性能策定後、技術開発又は調達と並行して戦術上有効な用法を研究し、その成果に基づいて運用試験を効果的に実施するよう位置付けた(付図第2参照)。
イ 装備体系構想・確定研究成果の反映
装備体系構想研究成果は、主に技術研究開発要求見積書の作成に、装備体系確定研究成果は、主に技術開発要求書の作成にそれぞれ資することとし、部隊等で行う研究の目的を明確化することで業務の効率化を図った。
ウ 装備体系確定研究(特命研究)の計画
特命研究による装備体系確定研究は、要求性能の策定に際して、運用者の意見を特に詳細に聴取する必要がある場合に、項目を厳選して計画することを基準とする。
エ 研究開発関連業務分担の標準
海上幕僚監部及び研究開発実施部隊等の業務分担を考慮するに当たっては、新たに「研究開発専任部隊」を定義し、構想、確定、開発及び改善という研究開発の時系列ごとに、どの部隊等が主務となるかを明確化することに留意した。
業務分担標準表(第9条)においては、第5条に示す研究開発業務の標準的段階の各段階毎に実施部隊等と協力部隊等を示すことにより、構想段階及び確定段階においては、海上幕僚監部が、開発段階以降は、主として研究開発専任部隊が研究又は試験を主として実施する態勢を明確化した。
(3) 研究開発目標指針の設定
各種研究開発の方向を定め、かつ、部隊等において実施する研究開発業務の目標を明らかにするとともに技本の研究開発に対する要求の根拠とするため、防衛諸計画と研究開発目標指針との連係を強化した。
なお、研究開発目標指針と研究開発業務との関係は、付図第3のとおりである。
(4) 研究開発グループの設定
ア 海上自衛隊における研究開発業務を効率的に実施する方策として、新たに研究開発グループを設定した。
これは、研究開発を実施するに際して、関係各部の相互協力態勢を確立し、総合的かつ効率的な研究開発業務の遂行を期する必要がある場合に特別に設置するものであり、海上幕僚監部及び研究開発実施部隊等がそれぞれの任務に応じて実施する業務間の効果的な調整を行うとともに、研究開発業務に使用者としての知見を取り込むことを主なねらいとしている。
したがって、通常のプロジェクトのように各組織の増員を伴うものではない。
イ 技術研究開発により取得する装備品等について、技術研究本部に研究開発グループが設置され、かつ、海上自衛隊においても同様の研究開発グループが設置される場合には、海上自衛隊から技術研究本部の研究開発グループに派出するメンバーは、海上自衛隊の研究開発グループの委員の中から指定することを基準とする。
3 術科研究会とこの達の関係
装備品の有効な運用法の開発は、術科研究と密接不可分の関係にあり、術科研究会との連係強化に努めるとともに術科研究会の研究成果のうち、研究開発に反映させることが適当なものについては、術科研究会における研究終了後、技術研究開発又は自隊研究への移行を考慮するほか、更に詳細な検討を必要とする場合は、特命研究として運用改善研究又は装備改善研究等を計画することを基準とする。
4 その他
この達と関連諸令達との関係は、付図第4のとおりである。